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ゴルフでヘッドスピードを上げる方法│平均や飛距離との関係性、測定方法も解説

ゴルフのヘッドスピードは飛距離を大きく左右する重要な要素です。

ヘッドスピードが上がれば飛距離はアップし、より簡単なクラブでグリーンを狙えるようになります。しかし、ヘッドスピードを速めるためにフォームがバラバラになっては本末転倒です。

安定してゴルフの飛距離アップを実現させるために、正しいスイングを身に付けて高いミート率とヘッドスピードを両立させましょう。

そこで今回は、ゴルフのヘッドスピードと飛距離の関係性や上げ方、練習ドリルなどを解説しています。最後には測定方法も紹介しているため、飛距離アップに向けて行動に移してはいかがでしょうか。

ヘッドスピードと飛距離の関係性

ゴルフ ヘッドスピード

ゴルフで飛距離を決める要素は大きく以下の2つです。

  • ミート率
  • ヘッドスピード

「ヘッドスピードが速ければ飛距離は伸びる」と考える方も多いですが、必ずしもそうとは言えません。

ここでは、それぞれの要素を詳しく確認していきます。

ミート率

ゴルフのミート率とは、ショットの初速をヘッドスピードで割った値です。一言で言えば「ヘッドの力をどれだけ効率良くボールに伝えられているか」を示します。

同じヘッドスピードであれば、ミート率が高いほどボールが飛ぶ仕組みです。

アマチュアゴルファーのミート率の平均は1.3前半~中盤程度です。これがシングルゴルファーレベルになると1.4前後となります。

一方で、プロゴルファーのミート率は1.5弱程度です。

女子プロとヘッドスピードが変わらないにも関わらず、飛距離に差が生まれる大きな要因は、このミート率の差となります。

ゴルフで飛距離アップを目指す場合、最初はミート率の向上を目指しましょう。ミート率が高い値で安定すれば、飛距離のバラつきや左右への曲がり幅が抑えられ、結果としてスコアメイクにも繋がりやすくなるためです。

まずはミート率1.4を目標として効率的なスイングの習得を目指してはどうでしょうか。

ヘッドスピード

他方で、ヘッドスピードもゴルフの飛距離を左右する重要な要素です。ヘッドスピードが速ければ、それだけ強い力をボールに与えることができます。

同じミート率であれば、ヘッドスピードが早いほど飛距離アップも実現できます。既に安定したミート率を出せる方が飛距離アップを目指す場合は、ヘッドスピードの向上に着目しましょう。

例えばドライバーの場合、ヘッドスピードが1m/s上がると、理論上は飛距離が5〜6ヤード伸びます。ただし、上述したミート率が極端に低い場合は、ヘッドスピードが上がっても思ったように飛距離が伸びない点に注意しましょう。

ヘッドスピードの目安・平均値

アマチュアゴルファーのヘッドスピードの平均は「38m/s〜43m/s」と言われています。これは女子プロゴルファーとほぼ変わらない値です。

なおゴルフのヘッドスピードとは、基本的にドライバーで測定した値です。クラブが短くなるほどヘッドスピードは下がっていく点に留意しましょう。

以下ではヘッドスピードの目安をゴルファーのレベルや性別ごとにまとめています。目標や基準を作るために役立ててください。

男子プロ/ハードヒッター

48m/s~

ヘッドスピードが早めのアマチュア男性

44m/s~47m/s

女子プロ/アマチュア男性

38m/s~43m/s

非力な男性/シニアゴルファー

33m/s~38m/s

アマチュア女性

~33m/s

ヘッドスピードが分かればドライバーの飛距離の目安が作れる

ゴルフのヘッドスピードが分かれば、ドライバーの飛距離の目安が分かります。

  • 飛距離の目安=ヘッドスピード×5.5

例えば、ヘッドスピードが40m/sの方の場合、ドライバーの飛距離の目安は220ヤードとなります。これよりも極端に飛んでいない場合は、ミート率の向上を目指すことが大切です。

また「ドライバーの飛距離=9番アイアンの飛距離×2」と考える方もいます。しかし現在はアイアンのストロング化などの関係でアイアンの飛距離が伸びており、一概に正しいとは言い切れない点に留意しましょう。

ヘッドスピードに影響する2つの要素

ゴルフのヘッドスピードを上げるために着目すべき要素は「スイング」と「筋力」です。

ここでは2つの要素について詳しく見ていきます。

スイング

ゴルフでは身体やクラブの使い方1つでヘッドスピードの速さが大きく変わります。例え、筋力がなくてもスイング次第では平均以上のヘッドスピードを出すことが可能です。

身体の細いプロゴルファーが50m/s以上のスイングをしていることが証拠となるでしょう。

反対に言えば、どれだけ筋肉量が多い方であっても、力任せのバラバラなフォームではヘッドスピードは中々上がりません

ヘッドスピードが上がる効率的なフォームについては詳しく後述しています。

筋力

ゴルフでは理想のフォームで振ったスイングから、さらにヘッドスピードを上げたい場合は筋力も少なからず影響します。

また、ゴルフで使う筋力があればラウンド後半であってもフォームが崩れず、安定性の向上も実現可能です。日々のフィジカル面の管理も重要と言えるでしょう。

飛距離アップに必要な筋肉については以下の「練習ドリル」の見出しで解説しています。

ヘッドスピードを上げる方法

上述した通り、ヘッドスピードを上げるには効率的なスイングの習得が重要です。理論的なスイング理論を覚えられれば、筋力が変わらずともヘッドスピードの向上を実現できます。

ここではゴルフのヘッドスピードを上げるためのスイングのポイントなどを解説します。

右脇を締めてスイングする

ダウンスイングで右脇を締める意識がゴルフのヘッドスピードアップには重要です。インパクトの瞬間に、右腕が伸びきる直前の形であれば理想と言えます。

右肘が懐に入るスイングができれば、アーリーリリースを防止可能です。インパクト時のヘッドの加速に必要なタメを作れるため、ヘッドスピードの向上に繋がります

ただし、右脇を締めるためにバックスイングから力を入れすぎたスイングは禁物です。上半身の可動域が減少し、ヘッドが描く円が小さくなる恐れがあります。その結果、逆にヘッドスピードが落ちる場合があるため注意しましょう。

捻転差を使ったスイングを習得する

ゴルフの捻転差とは、バックスイング時の上半身と下半身の捻じれの差を指します。捻転差が大きいほど、スイングでパワーを出しやすくなり、ヘッドスピード向上に繋がります。

ゴルフの捻転は上半身90度、下半身45度が理想と言われています。トップの段階で胸が真後ろを向く一方で、骨盤のラインは周りきらないように固定するイメージです。

下半身も上半身と一緒に回ってしまうと、捻転ではなく「回転」となってしまい、大きなパワーを作れません。

また、回転になると身体の軸のブレなどに繋がり、安定性の低下を生む危険性も生じる点に注意が必要です。

コックを活かしたスイングを習得する

ゴルフのコックとは、簡単に言えば「手首が親指側に曲がる動き」です。

バックスイング中にコックを作り、ダウンスイング時は維持、インパクト直前に開放することで、インパクト時にヘッドを走らせることができます。

切り返しのタイミングで身体とヘッド(腕)が下りてくるタイミングに差を付けることで、コックが作りやすくなります。

また、ハンドファーストでのインパクトもしやすくなり、ミート率の向上に繋がる点もメリットです。

ただし、現在はコックを使わない「ノーコック」というスイング理論もあります。ヘッドスピードは出にくいですが、安定性の向上に繋がる場合もあるため、自分に合ったフォームを習得しましょう。

体重移動を意識する

適切な体重移動もゴルフのヘッドスピードアップには重要です。適切な体重移動ができれば、身体の重さをクラブに伝えられるためヘッドスピードアップに貢献します。

体重移動の基本は、バックスイング時に右足体重となり、インパクトからフィニッシュにかけて左足体重となります。インパクト時に左足で強く踏み込む意識を持つことが重要です。

また、体重移動ではなく「スウェー」となっているケースも多いため注意しましょう。身体の軸が左右に流れるスウェーになってしまうと、上下左右のミスに繋がるため注意が必要です。

スウェーしているスイングでは、上半身をはじめとした身体全体が「右に流れる」「左に突っ込む」などの余計な動きが生じているため違いを押さえましょう。

大きなフォロースルーを取る

ゴルフのスイングでは、インパクト後のフォロースルーを大きく取る意識も重要です。大きなフォロースルーを取れれば、インパクト時にヘッドが加速してヘッドスピードアップが達成しやすくなります

身体の左側で「ビュン」と音が鳴るように、インパクトからヘッドを加速させるイメージを持ちましょう。

フォロースルーを大きく取るには、インパクト時に左肘が折れないことが重要です。

左肘が折れてしまうとフォロースルーが小さくなるだけでなく、すくい打ちのような形となり、飛距離やヘッドスピードが落ちてしまうため注意が必要です。

力まないでスイングする

ゴルフのヘッドスピードを上げようとする際に、身体や手に過剰な力が入る方が多いです。

しかし、身体の力感が強くなるほどヘッドスピードが下がる可能性がある点に注意が必要です。

力感が強いと身体の回転やヘッドの加速、クラブの性能などの様々な要素が使えなくなります。さらに、ゴルフスイングが崩れる原因ともなり、ミート率も落ちるケースが多いため注意が必要です。

力感を抜くにはグリップを力を緩めることが大切です。グリップを意識的に脱力できれば肩や上半身の力も抜けます。

スイングの始動では下半身の意識を強めて、身体の回転主導のスイングを目指しましょう。

クラブを見直す

中には、ゴルフクラブを変えるだけでヘッドスピードアップが実現できるケースもあります。

具体的には、以下のようなクラブを選べばゴルフのヘッドスピードが向上する可能性があります。

  • 重量が軽いクラブ
  • シャフトが長いクラブ
  • シャフトが柔らかいクラブ

ただし、これらのクラブを使うことで、安定性が低下する恐れもあります。その結果ミート率が下がってしまうと、飛距離アップはできません。

そのため、ミート率が下がらない範囲でヘッドスピードが上がるクラブを選択しましょう。実際に試打を行うのがおすすめです。

ヘッドスピードを上げる練習ドリル

日々のゴルフの練習に取り入れることで、ヘッドスピードアップが実現できるメニューがあります。

以下で紹介したドリルを取り入れて、ヘッドスピードアップを目指しましょう。

軽い物・重い物で素振りをする

軽い物・重い物で素振りを行うとゴルフのヘッドスピードアップに繋がります。

ゴルフクラブよりも軽い棒状の物を力強く振ると、いつもよりも速くスイングができます。速いスイングに身体が慣れることで、通常のクラブも速く振れる原理です。

具体的にはヘッドを抜いたシャフトや、アライメントスティックの活用がおすすめです。

一方で重い物を素振りすることで、スイングを行うための筋力が効率良く身に付きます。また、身体の力ではなくクラブの重さを使ったフォームを習得できるため、効率的かつ安定したショットにも繋がります。

具体的には竹ぼうきや素振り用のバットなどの活用がおすすめです。

片手打ち

片手打ちとはその名の通り、片手でゴルフクラブを握ってスイングを行う練習です。始めはショートアイアンの素振りから始めることがおすすめです。

片手打ちのメリットは、クラブの力を使ったフォームを習得できる点です。

片手でクラブを握るため、力だけでフルスイングはできません。身体全体を使ったスイングを覚えられるため、結果としてヘッドスピードアップにも繋がります。

ただし、最初から何十球も打ち続けると手首の負担が増える可能性があるため、最初は左右5球ずつ程度から始めましょう。

ボールを置かずに素振りをする

ボールを置かずにフルスイングしてから、実際にショットを行う練習もおすすめです。

自分ではフルスイングすると考えていても、実際にボールが目の前にあると「当てたい」という気持ちからスイングに抑えがかかるケースが多いです。

そのため、ボールを置かずにフルスイングしてから実際にボールを打つ練習を行いましょう。速いヘッドスピードを体感してから実際のショットに移れます。

ヘッドスピードアップに繋がる筋トレ・ストレッチ

日々筋トレやストレッチを行うことで、ゴルフのための身体作りが可能となります。

ヘッドスピードアップのために鍛えるべき主な部位は以下の通りです。

  • 腹筋
  • 股関節周り
  • 太もも
  • お尻

また、日々のストレッチでは「肩甲骨」や「股関節」「」の可動域を広げる取組みをしましょう。

ゴルフで必要なフィジカル面は短期的に変えられるものではないため、中・長期的な視点で取り組むことが大切です。

ヘッドスピードの測定方法

ガントゴルフのGCQuad(ジーシークワッド)

単にゴルフの打ちっぱなし場で練習しているだけでは、自分のヘッドスピードを適切に把握できません。ヘッドスピードアップのためにも、まずは現状把握を行いましょう。

ここでは、主なヘッドスピードの測定方法を4つ解説します。

ハンディ測定器の購入

自分用の測定器を購入しておけば、常にヘッドスピードを確認しながらゴルフの練習ができます

測定項目が多い測定器の場合は高額になりますが、簡易的な商品であれば1万円程度で購入可能です。

簡易的な測定器であっても「ヘッドスピード」や「飛距離」「初速」「ミート率」などの基本的な項目は測定できるため、個人用と考えれば十分でしょう。

スマホアプリの導入

個人用の測定器を購入しなくても、スマホアプリで測定が可能です。ゴルフ用の測定器の購入よりも安価に利用ができ、中には無料のアプリも存在します。

最も手軽にヘッドスピードを測定できる手段と言えますが、精度や測定項目で劣る可能性があります。

ゴルフのヘッドスピードの目安を測定する程度であれば十分であるため、本格的な機材を購入する前に試すこともおすすめです。

シミュレーションゴルフの利用

現在はシミュレーションゴルフを利用できる室内練習場が増加しています。

シミュレーションゴルフを利用すれば、ヘッドスピードはもちろん、スピン量や入射角といった詳細な項目も測定できます

また、実際のコースをラウンドするように練習ができるため、楽しみながら活用ができるでしょう。

ただし、インドア練習場は会員制の場合が多いです。自分に合ったプランを見つけることが重要となります。

ゴルフレッスンの活用

ゴルフレッスンの活用によってもヘッドスピードを含む詳細なデータを測定可能です。

ゴルフレッスンの最大のメリットは、レッスンプロによる指導も受けられる点です。

ヘッドスピードを上げるための指導はもちろん、フォーム全体を改善できるため、ミート率アップも可能です。「飛距離アップ」を最終的な目的にしている場合は最もおすすめの手段と言えます。

ただし、全てのゴルフレッスンが測定器を導入しているわけではありません。また、測定器のグレードもそれぞれ異なるため、練習機材にも着目したレッスン選びを行いましょう。

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まとめ

今回はゴルフのヘッドスピードの上げ方や測定方法などを解説しました。

ゴルフでは、速いヘッドスピードでスイングができれば、それだけ飛距離が出やすくなります。ただし、飛距離を上げるには同じかそれ以上にミート率が重要と言えるでしょう。

理想のフォームを覚えられれば、ミート率の向上と同時にヘッドスピードアップも実現できます。

ゴルフレッスンなど、自分に合った上達方法を見つけて飛距離アップ・スコアアップを目指しましょう。

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